肺炎の症状
現代に多くなっている肺炎
肺炎と一口にいっても、多くの原因があります。
例えば細菌性、またウイルス性、さらに誤飲でも肺炎になりますし、アレルギーなどから肺炎になる事もあります。
特に免疫力が低い高齢者、低年齢のお子さんなどは気を付けなくてはなりません。
近年、高齢者は肺炎球菌の予防注射なども受けるようになっています。
風邪、気管支炎、肺炎、いずれも似たようなものと考える方もいますが、全く違います。
風邪はウイルスの活動範囲が狭い、咳や鼻水などの症状も局所的で一部に集中して起る事が多いです。
また風邪は症状が軽めです。
気管支炎は機関誌の粘膜に炎症が起こっている状態で、特徴として痰が多くなります。
痰の絡んだような咳が出て、背中、首などが痛くなることもありますし、下痢などを伴う事もあります。
肺炎は風邪の症状と似たような症状から始まり、咳が止まらない、胸が痛い、倦怠感が取れない、さらに高熱、脈拍、呼吸共に早くなるなどの「全身症状」が特徴です。
風邪をこじらせて肺炎になるという事もありますが、突発的に発症するマイコプラズマ肺炎、レジオネラ肺炎、RSウイルスなどによる感染性の肺炎などになると、症状がひどく悪化する事も多いです。
特徴的な症状
肺炎は風邪かな?と思っているとその症状が長く重くなっていきます。
咳も激しく熱も高熱が出ることも多く、粘着性の高い痰が出る事も多いです。
胸の痛みに加えて呼吸をしているのに酸素が入っていかないような息苦しさを訴えます。
風邪による熱は大抵3日くらいで落ち着くのですが、肺炎の場合、4日以上の発熱、咳など症状が長く重いという事が特徴となります。
肺炎の検査
肺炎かどうかを確認するためにはレントゲン、血液検査など行います。
レントゲン撮影を行うと肺が炎症を起こし白く写ります。
血液検査では、CRP、白血球の数などを調べ、これら数値が高くなっていると肺炎の可能性が高いです。
また血液中の酸素濃度を測定してみると肺炎の方は低下していることがわかります。
原因となっている病原微生物を検査する場合、喀痰検査、迅速検査など行います。
喀痰検査は、数時間程度かかりますが、痰に含まれる菌を培養する検査です。
これによってどのような病原微生物が原因となっているかわかります。
迅速検査は鼻腔や咽頭などをぬぐって行う検査です。
また尿の検査を行い肺炎の元になる事も多いレジオネラ菌があるかどうかを確認する事もあります。
高齢者に肺炎が多くなっていますが、高齢者の場合、咳、痰の発生が成人よりも2割位低いといわれます。
咳がなくてもそのほか症状がある場合、肺炎を疑い必ず医療機関を受診して下さい。
急激に意識障害などが起る事もありますので、早めに診察してもらう方が安心です。