認知症の治療法
薬を使用することによって症状が改善できる
認知症を治療することができる薬は現在ありません。
しかしながら、認知症を改善したり、認知症が進むのを遅らせたりするのは、薬を使用することによってできると言われています。
現在薬として使用されているものには、抗認知症薬、抗パーキンソン薬、抗精神病薬、抗不安薬、代謝改善・脳循環薬などがあり、効果として周辺症状が改善できる効果が期待できる漢方薬もさらにあります。
認知症を治療することがたとえ難しい場合でも、周辺症状を抑制したり、進行を遅らせたりすることによって、相当介護する人の負担は軽くできるでしょう。
認知症の治療については、こちらのサイトに、より詳しい内容が掲載されています。
>>相談e-65.net
介護する人の負担が軽くなると、介護体制をこれから充実させる準備もできるのではないでしょうか。
しかしながら、同時に、昨今問題に認知症の薬の副作用もなっているため、注目しておきたいところです。
認知症の主な薬の種類ごとの作用と副作用
ここでは、認知症の主な薬の種類ごとに、作用と副作用に関してご紹介しましょう。
塩酸ドネぺジルという薬を使用すると、7、8ヶ月~1年程度アルツハイマー病が進むのを遅らすことができると言われています。
主として、効果が記憶障害という認知症の中核症状に対してありますが、効果がレビー小体型認知症の妄想や幻視に対してもあるのです。
使用を早期に始めると、2年~3年アルツハイマー病が進むのを遅らすことができるとされています。
塩酸ドネぺジルは、初期~中期のアルツハイマー病に使うと効果が期待できるようです。
アルツハイマー病になると、神経伝達物質のアセチルコリンというものが少なくなってしまいますが、塩酸ドネぺジルを使用することによって、アセチルコリンが少なくなるのを防止するようです。
また、塩酸ドネぺジル以外にも、新しい薬がいろいろ近年発売されたため、薬で認知症を治療する場合に選択肢が広がりました。
塩酸ドネぺジルの副作用としては、嘔吐や吐き気、食欲不振、腹痛、下痢などがあります。
脳の中のドーパミンを塩酸ドネぺジルは少なくさせるため、意識障害のせん妄などを引き起こしてしまうのです。
副作用として興奮が有名ですが、せん妄を一部では引き起こしている恐れがあります。
薬物過敏性がレビー小体型認知症はあるので、注意が特に必要で、少ない量からスタートするのが基本です。
オランザピン、リスペリドンなどの薬は、幻覚や興奮、妄想という認知症の周辺症状を抑制する効果が期待できるとされています。
神経伝達物質のドーパミンというものが多過ぎた場合には、このような症状が起こります。
ドーパミンの作用を、抗精神病薬は抑制することが可能であるようです。
オランザピン、リスペリドンなどの薬の副作用としては、筋肉のこわばりやふらつきのパーキンソン症状、眼球や口等が無意識に動くジスキネジア等が出ることもあるため、慎重に使用することが大事です。
また、血糖値が変わることによる意識障害や昏睡のデータもあるため、高い血糖値の場合などは注意することが必要となります。
ブロモクリプチンメシル酸塩の薬は、効果がパーキンソン症状にあるとされています。
パーキンソン症状の場合は、ドーパミン量が脳の中で少なくなり、刺激が器官のD2受容体と言われるものへ少なくなるため起こるのです。
パーキンソン症状を、D2受容体をドーパミンと同等に刺激して緩和します。
ブロモクリプチンメシル酸塩の薬の副作用としては、処方量が多いと、比較的強い薬であるため、吐き気や食欲不振、嘔吐、便秘、胃の不快感などが起きることがあります。