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温泉を楽しむ

温泉

心と身体をリフレッシュさせてくれる

定年後におすすめの趣味としては、温泉を楽しむのもいいのではないでしょうか。
ここでは、心と身体をリフレッシュさせてくれる湯治について見ていきましょう。

湯治と言えば、お年寄り夫婦が山奥のひなびた温泉地で自炊したり、じっと湯船に病を治療するためにつかっていたりするシーンが思い浮かぶでしょう。
このイメージが伝統的な一般の湯治でしょう。

古くは、湯治は特定の階級や身分の人だけに許可されたものであったと言われています。
しかしながら、江戸時代になると、湯治を農閑期の農民や町民が病気治癒や静養のために、温泉地の長期間滞在できるところでしたこともあったそうです。
日本人にとっては、今で言うところのロングステイを先取りしたようなもので、ヒーリングやレクレーションの原型でもありました。

農閑期になると、田舎でも田植え後の慰労にとお誘いの案内が近くの湯治場からあったりするそうです。
基本的に、湯治の場合はワンクールを3週間~1ヵ月として、数回年に繰り返せば効果があると言われています。

昔の日本人にとって、湯治は暮らしと深く関係しており、節目ごとに年間を通して行われていたようです。
具体的には、春に楽しむ花湯治、農繁期に1、2泊や日帰りで楽しむ夏湯治、温泉と季節を一緒に楽しむ秋湯治、良く効くと言われた冬の寒湯治がありました。

湯治の効能

温泉は、筋肉を休めたり身体を温めたりする効能や、薬効という温泉に入っている成分による効能が期待できます。
しかしながら、湯治のエッセンスは、やはり、普段の暮らしを離れて、自分をゆったりとした自然と田舎時間に任せることによって、人間がもともと持っている自然治癒力をアップすることです。

もちろん、人の身体以外に、自然界にもこの自然治癒力はあると想定されています。
地球の治癒力・生命力が凝縮されている温泉地での湯治は、非常におすすめでしょう。

とっくに団体での享楽的な宴会などの温泉旅行は衰退しています。
湯治は本来の温泉の魅力を集大成したものです。
湯治は、ゆったりとして温泉地での時間、地元の伝統的な食、そして地元の人々との交流というような魅力がある、非常に奥深いものです。

もともと湯治はターゲットに短期の観光客をしていないので、質素な山間の温泉地が多いことが現実です。
ほとんどのところは、電波が届かないためテレビや娯楽施設がありません。

基本は自炊で、食器や鍋釜はレンタルです。
禁欲的とも言えるようなこのような湯治の文化を、定年後に楽しんでみましょう。